加賀市山中温泉九谷町には、江戸時代前期の古窯群がある。九谷1号窯・2号窯・吉田屋窯の3基の登窯である。それぞれ発掘調査・周辺調査も進み、”古九谷”に該当される素地・染付・色絵陶片が出土されている。
”古九谷”は、量産された産業伊万里とは異なり、前田利常公の嗜好品として焼かれたため、物原からの出土量が少なく(名声が高い故の盗掘も含め)、九谷では”古九谷”は焼かれなかった!と云う説が横行する今日だが、肥前には「九谷」と云う地名もなく、”古九谷”の技法も伝承されていない現状をどの様に考えるのか、面白い時代になったものだと思う。
しかし、”古九谷”に魅せられて仲間たちと始めた≪古九谷修古祭≫もいつの間にか、早や40年にもなろうとしている。
九谷の神社に初窯祈念として奉納されていた御神酒徳利、明暦元年六月廿六日 田村権左右衛門とある。ある人は、窯入れ時の日にちは前もって入れられないから、これは還暦の記念日だという。しかし、残念なことに、日にちが在るのは此れだけ・・・・・で、開窯年?に・・・・・。
で、二年後は、開窯三六〇年と云う事になる。
第38回 古九谷修古祭
本日は先ず、後藤才次郎の顕彰供養が医王寺で執り行われ、”芭蕉の館”で名品展・陶芸展・発掘資料展・子供作品展・頒布会等。明日は、基調講演があります。




発掘資料


2日目


頒布会